『すぐに役立つモンゴル語会話』番外編
モンゴル草原の国だより Vol.12
将来の夢 ~国立第2学校でのアンケートより~ 文:津田紀子
テンブックス刊行の「すぐに役立つモンゴル語会話」の編集をしてくれた 津田さんに、モンゴルの文化や生活、気になるトピックスを紹介してもらう コーナーです。 みなさまからのご質問もお待ちしています。 >>mongol@ten-books.jp

7月に入り、モンゴルは一年でもっとも気候がよく、過ごしやすい季節を迎えてい ます。

さて、先日(2005.5.27)、国立第2学校で「将来の夢」についてアンケートを とってみました。国立第2学校は、ウランバートルの中心部からほど近い住宅地の中にある一般的な10年制学校です。アンケートの対象は小学校3、4年生(10~12歳)の子どもたち96人(男子41人、女子55人)。この学校1校のみのアンケートですので、モンゴルの子どもたちの全般的な傾向とはいえませんが、ウランバートルの一般家庭の子どもたちの意識の目安にはなると思いますので、ちょっとご紹介してみましょう。

★「将来の夢」トップ3


1位 社長・支配人 (19.5%)
2位 スポーツ選手 (17.1%)
3位 お医者さん (12.2%)

<そのほかの回答>
警察官、学校の先生、歌手、総理大臣・大統領、服飾デザイナー、学者、画家、ジャーナリスト、銀行員、パイロット、会計士、宇宙飛行士


1位 学校の先生 (25.5%)
2位 お医者さん (23.6%)
3位 歌手 (14.5%)

<そのほかの回答>
スチュワーデス、弁護士、社長、会計士、自然保護官、経済学者、モデル、作曲家、ジャーナリスト、ピアニスト、警察官、日本へ行って働く

・男子で社長/支配人が1位

男子で1位となったのは、社長・支配人。現在、モンゴルで立派な家に住み、仕立てのよいスーツを着て、大きな車を乗り回すような豊かな生活をしている人の多くが、大きな会社の社長や幹部であることを反映した結果でしょうか。ちなみに日本で行われている「子どもたちのなりたい職業」(第一生命調べhttp://www.dai-ichi-life.co.jp/company/newsrelease/nr0506_f.html参照)では、10位以内にも入っていません。

・スポーツ選手、歌手など「あこがれの職業」も人気

日本の子どもたちの間でも人気のあるスポーツ選手や歌手は、こちらでも人気でした。男子で2位のスポーツ選手ですが、朝青龍や旭鷲山らのモンゴル人力士の日本での活躍を反映して「相撲力士」と指定した回答もありました。

女子の3位には歌手が入りました。アンケートでは「好きな歌手はだれですか?」という質問にも同時に答えてもらったのですが、圧倒的に人気だったのがアリオナーという女性歌手。彼女はすでに30代後半で、結婚し子どももいるのですが、歌もうまいしかっこいい!と子どもたちから絶大な支持を得ており、今回のアンケートに協力してくれた女子55人のうち35人が彼女の名前をあげていました。

・男女ともにお医者さんが上位に

男女ともに上位にランキングされたのがお医者さんです。ただ、モンゴルのお医者さんは、激務のわりに非常に薄給なのです。人気の理由をいろいろな人に聞いてみたところ、モンゴルでは、自分の子どもに医師になることを望む親が多いのだとか。自分の子どもが医師なら病気になっても何かと安心というわけですね。子どもたちの回答には、そういったことも影響しているかもしれません。

★最後に

子どもたちの回答のなかで、社長や支配人、銀行員、経済学者、会計士などの職業が多数あげられたのは、経済の発展に力が注がれている今のモンゴルの状況を反映しているようで、おもしろく感じました。一方、モンゴルの基盤産業である牧畜に関する職業(牧民や獣医師)は回答ゼロ。都市部に暮らす子どもにとっては、家畜や牧畜は身近ではないですし、憧れの対象でもないようです。

機会があったらもっと多くの子どもたちを対象に、地域別、年齢別といったアンケート調査もしてみたいと思っています。

それでは、今回はこのへんで。