『すぐに役立つモンゴル語会話』番外編
モンゴル草原の国だより Vol.1  
ウランバートルの生活 文:津田紀子
テン・ブックス刊行の「すぐに役立つモンゴル語会話」を編集してくれた 津田さんが、ご一家そろってウランバートルで生活されることになりました。 そこで、今月から、モンゴルのことをおたよりで紹介してもらうことにしました。 草原をなでる風や、そこで生きる人々の息づかいが聞こえてくるようです。

サインバイノー(こんにちは)!

今年の春からモンゴルで暮らしはじめた津田と申します。どうぞよろしくお願いします。

みなさん、モンゴルと聞くと、どのようなイメージが浮かびますか?
大草原、手付かずの自然、素朴でたくましい遊牧民、やんちゃでちょっぴりシャイな子供達…。このようなイメージを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。そのとおり、モンゴルの大草原は本当に美しく、どこまでも続く地平線や満天の星空を眺めていると、地球上にこんなに美しい場所があったのかと思うほど素敵で、その大きさと美しさに感動すら覚えます。

しかし、実際にモンゴルを訪れると、これはモンゴルの一面にすぎないということがわかってきます。

ちょっとモンゴルの首都ウランバートルをのぞいてみましょう。


市内のメインストリートであるエンフタイワン通りや第三地区とよばれるショッピング街には、デパートや店、レストランやカフェ、24時間営業のコンビニが立ち並び、たくさんの品物が売られています。ただ、自国で生産しているものは少なく、ほとんどを輸入に頼っているので、物価は高いです。物にもよりますが、だいたい日本よりも3割~4割安めといったところでしょうか。町中では、最新のファッションに身を固めたオシャレな学生たちが、日本の学生と同じく携帯電話片手におしゃべりを楽しんでいます。
衣料品や食料品店がたち並ぶ第三地区のストリート。
衣料品や食料品店がたち並ぶ第三地区のストリート。

市内のあちこちにカラオケの看板が。
市内のあちこちにカラオケの看板が。
レストランの数も増え、日本料理はもちろん、中国、韓国、タイ、インド、ギリシャ、イタリアなど世界中の料理を楽しむことができます。数年前までは、レストランで食事をするのは外国人だけといった状況でしたが、今は、モンゴル人が家族や仲間同士で、食事を楽しんでいます。また、バーやカラオケ、ディスコも多く、夜はモンゴルの若者たちで大変賑わっています。

市内の道路は渋滞もあたりまえです。私がはじめてウランバートルを訪れた12年前(1992年)には、公共のバスやトロリーバス以外はほとんど車を見かけなかったという状況からすると、隔世の感があります。モンゴル国内では車の製造は行われていないので、ロシア車、ドイツ車、韓国車、日本車と世界各国の車が走り、年代も恐ろしく古いものからピカピカの新車まで、まるで車の博覧会のような状態です。
渋滞は日常茶飯事。信号の数が少ないので、皆、こうやって道を渡るのですが…。
渋滞は日常茶飯事。信号の数が少ないので、皆、こうやって道を渡るのですが…。

ウランバートル遠景(ザイサンの丘から撮影)
ウランバートル遠景(ザイサンの丘から撮影)

また、ここ数年は建築ラッシュ。新しいビルや高級マンションが、あちこちに建てられています。ちょうど我が家の目の前にも、高層マンションが建築中なのですが、以前なら考えられなかった「深夜の残業」が毎晩続き、急ピッチで作業が進められています。

このように、美しい自然の中で、何千年も変わらぬ遊牧生活を送る人々がいる一方で、高度な経済発展を目指して昼夜なく灯りをともして働いている人々がいる――これが今のモンゴルで、そのギャップがまたモンゴルの面白いところなのです。

次回からは、モンゴルのさまざまな情報をひとつひとつ詳しく紹介していきたいと思います。

それでは、今回はこのへんで。

バヤルタイ(さようなら)!